健康食品・サプリメント業界の憂鬱(とある健康食品メーカー社員の妄想)

2019/11/01 ブログ

私が長年過ごした健康食品/サプリ業界は、広告規制との「不毛な」戦いが続いていました。
 

ここはあえて不毛と言います。
 

薬機法(以前の薬事法)、景品表示法という二つの法律によって
商品ベネフィットの宣伝に一定の線引きがされています。

 

医薬品の安全・信頼性、消費者の権利を守るのに必要な法律です。
ただ、医薬、医療機器以外の”周辺”健康関連業界にとっては厄介なものでもあります。

 

健康増進のメリットを謳いたくとも、表現ががんじがらめにされるのです。
 

ところが、ネット時代になって画期的な方法が生まれました。
口コミサイトでの宣伝、さらにSNSによるユーザーの発信。

 

そんなのほかの業界と一緒じゃん・・・、いえ全然違うんです。
 

"before-after規制”と”効果表現規制”により健康食品メーカー自身が発信する広告は中身スカスカ、イメージだけ
なってしまいました。

イメージ先行広告の弊害として品質の見極めポイントが分からず、劣悪な商品が氾濫することに。

健康食品・サプリメントの本質とは違う部分で消耗戦が行われています。

 

実は業界内のマジメな会社ほど法律を遵守して頑張っていますが、
上品になりすぎてインパクトが失われてきました。


一方で素材配合を偽るような悪徳業者には端から法律を守る意思がないので

やりたい放題。

 

そして業界にとっての大打撃。(特に強精、美容、ダイエットなどコンプレックス解消系)

アフィリエイトの誕生です。

アフィリエイターさんがメーカーの意向に沿いながらも消費者目線で商品の記事を書く。

本来はメーカー/社外広報担当者/消費者がwin-win-winになれる素晴らしいシステムのはずですが、
的確な情報提供が難しい健康食品/サプリ業界では悪影響が。

 

悪質な業者が、アフィリエイターにウソの情報を提供し(ここでの取り締まりは実質不可能)、
アフィリエイターも意向に沿って誇張されたモニター記事を書き(ここも取り締まりは不可能)、
消費者に提供されるのは大げさで嘘に満ちた情報

 

"before-after規制”を遵守する真面目な会社を出し抜く煽りモニター記事。


友人・知人から何度となく聞かれたことがあります。

男性にはおなじみの
「○○を飲むだけ 3か月で+△㎝増大(モニター平均)」

これってホントなの?
 

(女性の方々、申し訳ありません。
男性陣にとっては重大な問題なのです…。)


冷静に考えてください。こんなことあると思いますか?

「飲むだけでミランダ・カーになれる」

のと同じくらい馬鹿げているのに
まかり通っている嘘です。 


邪な哲学のもとに作られた粗悪品でも”インパクト”さえあれば売れる。

そしてサプリ業界は”インパクト”を作るのがたやすい業界になりました。

消費者を守るための表現規制が、かえって悪徳業者がはびこりやすい環境を作ったのです。




……というのが、とある健康食品メーカー社員の妄想です。